石炭の香り、微かにもれる蒸気の音。職員たちの作業姿それらが実感できそうな機関庫。
今回は線路周りのストラクチャーの中でも機関車に近いところにあるものの一つといえる機関庫を製作しました。
年季の入った木造の2線機関庫です。薄暗い庫内で電灯の明かりに鈍く黒光りする巨体を仰ぎ見たり、巨大な動輪やそれらを動かすロッド類にそっと触れたりする自分を思ってください。そしてその車両が御自分の所有の蒸気機関車ならどんなにか素晴らしいことでしょう。
そんな気持ちになることを込めて今回の作品を作りました。
機関庫を作るには大きな壁があります。それは用地の確保です。そこで今回は機関庫にスポットライトを当て、その部分だけを幅420mm奥行250mmに収めてジオラマ風に仕上げました。この寸法なら本棚1段分のスペースにほぼ収まります。
もちろん本棚に入れずにお手持ちのレイアウトやジオラマに組み込むことも簡単な加工で可能となっています。
西舞鶴機関区の庫には他の庫とは違った大きな特徴があります。庫の中央より少し後ろの部分にテルハクレーンのような塔屋が立ち上がりそこから片方の壁を抜いてホイストクレーンが一線を跨いで伸びていることです。このホイストクレーンは機関車などの補修用物品を運ぶためのものと推察されます。