約30年前に発売されたキットをベースに、現在の技術と素材を惜しげなく注ぎ込んで完成させた作品です。
地鉄駅として絶大な人気の外川駅。窓がサッシ化される前、昭和40年代の駅舎をイメージして再現。
海風で傷んだトタン屋根、使い込まれた改札口やベンチ、ホーム側に設置された流しに、反対側に回れば赤い自販機・・・と小ぶりな駅舎は雄弁に作品の周りに広がる世界を語ってくれます。
ベースキットは、残念ながら経年変化で満足に使えるのは金属製の部品だけ。
そこで窓は独特の寸法の窓枠のみキットのものを使用して、窓桟はレーザー抜きのものに交換。外壁は木製素材を全面に張るなど、ほぼ自作状態です。
覗き込んでようやく見える駅舎内にもこだわり、特に切符売り場や手荷物扱い窓口は資料写真などから窓を配置。
正面壁面の駅名は独特な書体を再現しました。
トタンが錆びて塗装が浮いてきたような表現にはヘアスプレーを使用した技法を用いる等、幅広いジャンルから選んだ最適な表現が使われています。
模型の技術だけでなく、版画や絵画で磨かれた匠ジオラマ工芸舎の色彩感覚にもご注目ください。
スケール:1/80
慨寸: W:190mm、D:105mm、H:100mm
ベースキット:プレス・アイゼンバーン製「銚子電鉄外川駅駅舎」(1986年ごろ発売、現在絶版)
備考:CRD制御のLED(電灯笠付き)5灯電飾済み。模型下部から出ているリード線に直流3~15Vをかけるだけで手軽に夜景が楽しめます。
電飾配線の半田付け部はショート防止のため熱収縮チューブで絶縁してあり、リード線も配線のしやすさを考慮。レイアウトへの組み込み安心です。
駅名はフリーの駅としても使用できるように接着力の弱い両面テープで土台となる板に貼ってあります。
スケールは一応16番。1/80ですが、地方の中小私鉄によくあるような比較的小型の形態と大きさですので、1/87でも使用可能です。ナローでも使えそうです。